2011年09月26日
水辺に浮かぶ艶やかな花
カヤックを出艇する沢の水面に艶やかな淡紅紫色の花があたり一面に浮かんでいました。見上げると、総状花序を持った花が咲き乱れた木がありました。
。マメ科の常緑高木クロヨナです。豆果が海流に乗って漂流散布されるので、海岸林のあちこちに見られますが、ここは海岸からは1km以上も内部の沢です。どうして海岸の木が森の奥に出現したのでしょう。マングローブの後背地にあたるこの沢の両岸には、隆起サンゴ礁石灰岩の岩場が上流の方まで続き、太古の昔、そこは海だったことがわかります。このことから当時、黒潮に乗って漂着した南国の種子達が発芽して、海岸林を形成していたのが、島が隆起した為に海岸から内陸になって森林化し、今では海岸からはるか離れた森の中に出現したのです。サガリバナ、ヒメモダマ、ハスノミカズラ、オキナワキュウチクトウなどが、内陸の林に見られますが、その種子は海流散布漂着できるよう浮くようになっています(ケン)。

Posted by megalopa at 00:25│Comments(0)
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